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おひる、ちいさなロボットのおんなのこが、やってきました。
「なあ、ドラゴンのだんな~、ウチ、おかねにこまっとんねん。おかねになるような、すごいアイデアないんか?」
おんなのこは、いいました。
ドラゴンは、つばさでじめんのすなをひろい、さらさらと、つばさから、おとしました。
『おかねは、どこにでもあるよ。ただ、それにきづかぬだけ。きみのちかくにも、わたしのちかくにも、それはある』
「はあ?ようわからん。ウチはおかねのふやしかたを、きいとんのやで?もーええわ、じぶんでなんとかすんわ!」
おんなのこはおこって、かえろうとしました。
ドラゴンが、いいました。
『“ほんとうに“おかねにこまったとき…もういちど、ここにくるといい。しんじつは、みじかにあるほどきづかない』
おんなのこは、あっかんべーをして、かえっていきました。
『きっと、つぎにきたときは、きづいてくれる。わたしはそうしんじているよ』
ドラゴンがそういうと、もういちど、つばさからすなをおとしました。
すなつぶのなかに、めにみえぬほどたくさんのきんが、ひかりかがやいていました。
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