みがわりじぞう

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みがわりじぞう

あるところに、なんでもみがわりになってくれる、とてもありがたい、おじぞうさまがいました。 つらいことも、くるしいことも、なんでもかわってくれるおじぞうさまは、むくちですが、とてもこころやさしいです。 「おじぞうさま、オラ、うでをハチにさされていてえだよ…かわってくんろ…」 「………」 むらびとが、てをあわせて、おじぞうさまにさわりました。 すると、ハチにさされてぽっこりしたうでがひっこみ、いたみもなくなりました。 「おお!ぜんぜんいたくねえだ!ありがとう、おじぞうさま…!」 「………」 むらびとは、てをあわせると、かえっていきました。 「い、いたいよ~」 おじぞうさまは、むらびとがいなくなったあと、ハチにさされたいたみで、なみだをながしました。 でも、むらのひとが、いたくなくなって、よかったとおもいました。
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