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こころのあめに、かさを
あのこは、いつも、ないている。
なみだをながしている、わけじゃない。
あのこのこころが、ないているんだ。
いつもえがおで、ないている。
たのしいわけなんて、ないのに。
ぼくは、あのこを、たすけたかった。
たすけたくて、えをかいた。
あのこに、えをみせた。
とてもよろこんでいた。
あのこは、なきだした。
ぼくは、ハンカチをあげた。
そしてわかった。
やっぱり、いつもないていたんだ。
ともだちが、ほしかったんだ。
うわべだけじゃない、ほんとうのともだちを。
ぼくはあのこと、てをつないでかえった。
ずっと、いっしょにいてあげようと、おもった。
おしまい
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