憂虞

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『あなたをコロシマス』 この言葉に、目を疑った。 僕は、もう手帳から目を離すことが出来なくなった。彼女がなぜ、そのような経緯に至ったのか、どうしてそんなことを思ったのか。 そもそも、僕を殺したい理由が、皆目見当もつかない。この由々しき事態の次第を知らずにはいられなかった。 「絶対に見ないで」と言われてはいたが、今となっては、以前と状況が違う。穏やかな心情ではいられない。 僕は、躊躇(ためら)うことを忘れて、この手帳の内容に集中した。
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