16人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「本当の事を話してよ」
「私がいつも嘘ばかり話しているみたいじゃない」
「まるでそうじゃないみたいじゃないか」
「いいの?本当の事なんて知らない方が幸せかもよ」
「僕たちは夫婦だろう?楽しいことも苦しいことも分かち合うべきだ。違う?」
「病める時も健やかなる時もってやつね」
「茶化すなよ」
「相槌を打っただけでしょ」
「とにかく、隠し事は僕にはしないで欲しい。この世にたった1人の君の夫なんだよ」
「確かにそうね」
「納得してくれたかい?だから、君が隠していることを教えて欲しいんだ」
「本当に知りたいの?」
「知りたいとも。僕は君の全てを知りたい」
「強欲だわ。とっても傲慢だしね」
「そうさ。僕が1番君に詳しくあるべきだ。だって君は僕の妻なんだから」
「確かにそう。あなたは私の夫よね。でも私の事を1番知らないのはきっとあなたよね」
「君が教えてくれないから」
「なんでもかんでも教えて貰えるなんて、幼稚園児までの話よ」
「僕が幼稚だって言いたいのか?」
「無知だって言いたいのよ。想像力も貧困だわ」
「君はそうやっていつもはぐらかす。昨日の夜は誰といたんだって聞いてるだけなのに」
最初のコメントを投稿しよう!