ナツヒの夏休み

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ナツヒは静と通りを歩く。 通りの両サイドには赤い提灯が飾られていた。 カタン、カタン、カタン。 ナツヒの下駄の音が響く。 静は自分の後ろをついてくるナツヒを何度も振り返って見る。 「なによ?」 ナツヒは静が余りにも何度も見るので恥ずかしくなる。 「いや、馬子にも何とかやな」 「失礼ね」 「それいいな、金魚」 静がナツヒの髪飾りを指差す。 「お母さんのお友達に頂いたの。可愛いでしょ?」 静は少し顔を赤くして黙って歩く。 静も青い法被がとても似合っている。 意外に背が高いんだなぁ、とナツヒは自分の身長と比べてみる。 「見てみ、ナツヒ。今年は屋台多いやろ」 言われて、通りを見渡すと神社の坂道まで道路にびっしりと屋台が並んでいた。 「わぁ!すごいすごい!」 「小遣い貰ったか?」 「まだ。あとでお母さんに貰う」 2人は並んで1軒1軒何屋さんかを物色しながら歩いた。
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