96人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
②
骨折はしていなかったが少し骨にヒビが入っており、利き腕だったので日常生活に支障をきたす事が分かった。
会計を済ませ俺は勢いよく頭を下げた。
「本当ごめん! その腕が治るまでキミが不自由ないようにするから!」
「何をしてくれるんです?」
「えっとごはん作ったり? 掃除したり? 洗たくしたり?」
「なんで疑問形……。僕の名前は葛城 光ひとり暮らしなのでほんと――に困るのであなたの家で面倒みてください。そうすればあなたの謝罪を受け入れます」
「あ……っと、俺の名前は正月 一、しょうがつ いちじゃないからな?」
と、いつもなら確実に小笑いくらいとれるネタをぶっこんだが葛城はくすりともしなかった。
こうやって超絶美形の不愛想な高校生、葛城 光との共同生活が始まった。
最初のコメントを投稿しよう!