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更に彼女は三歩進んだ。そうして私の方を振り返った。その様子も
何だかおかしかった。それを指摘しようか躊躇っているうちに、彼女は
更に四歩進んだ。そうしてフェンスをよじ登り始めた瞬間、私も踏ん切りが
ついた。
おい、と鋭く私は叫んだ。それでも彼女はよじ登るのをやめなかった。
私はフェンスに駆け寄った。これから何が起こるのか直感で理解したから
である。
「よせ。何をするつもりだ。」彼女の意図は大体もう明らかだったが、
私はそう言わずにおれなかった。
ナンダカシニタクナッタノ。風が強く吹いたが彼女の答えははっきりと
耳に届いた。
それを聞いた瞬間私は背筋が凍る心地がした。
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