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「私がいなかったら、2人ともハーピーの餌になってたわ。」
「そうだな。子供扱いして悪かった。弓矢は役に立つ。よろしく頼むぜ、アンジェリカ。」
バーロンとベロスはアンジェリカを見直したようだ。空を飛ぶモンスターには2人の武器は届かない。弓矢使いのアンジェリカは、パーティーに必要だった。
「2人ともこっちへ来て。向こうにリンゴの木が見えるわ。」
アンジェリカは視力が2人よりも、はるかに良かった。
ベロスとバーロンには、見えないようだ。緑色の美しい草原が、どこまでも続いていて、東の方角には山がそびえたっている。
バーロンは丁度小腹がすいていたようだ。
「よし行こう。飯にありつけるなんて、アンジェリカが女神様に見えてきたぜ。」
10分ほどで、リンゴの木にたどり着いた。アンジェリカはするすると木によじのぼると、リンゴを2人に投げて渡した。3人は夢中でリンゴをほおばった。
「一旦ここで休憩にしよう。まだ先は長い。みんなゆっくり休んでくれ。」
ベロスが女将さんに聞いた情報によると、東に見える山の中腹あたりに、盗賊団のアジトがあるらしい。盗賊の数は不明だった。三人で戦いになれば、かなり危険だ。なんとか話をつけて、安全に事を運びたい。ベロスは盗賊達にも顔がきくから、彼が話をすれば、宝石の情報を聞けるかもしれない。盗賊が簡単に宝石を返してくれるとは思えないが、とにかくいってみるしかない。
しばらく休憩したあと、三人は再び東に見える山を目指してあるきだした。
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