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ファンシーな部屋に驚いた。白とパステルカラーのグリーンの壁。窓にはレースのカーテン、そして棚には可愛いものであふれていてる。
「そういえば、子供がいるとか噂があったな」
小さな男の子と手をつないでおもちゃ屋にいたのを見たと妻子持ちの先輩が話していた。
謎に包まれた人だから既婚者なのか独身なのかさえ知らなかったが、きっとこの部屋は子供のためなのだろう。
一ノ瀬が帰ってきたことはわかっているだろうに誰もでてこないということは離婚したのか。
気になるけれど今は酔っ払いをベッドに連れて行くのが先だ。
どうにかベッドルームへと連れて行きベッドに寝かせた。ベッドには天蓋がある。
「もしかして奥さんのためなのかな」
一ノ瀬がよければ自分がどうこう思うことではないのでベッドルームを出てリビングへと向かう。
可愛いクッションが三つ。そこに体を預けると柔らかく包み込み。
「ふぁ、これ、最高」
見た目の可愛さにプラス、癒しまで与えてくれる。そして大きなクマのぬいぐるみがそばにある。
「おおきいな」
それを抱っこすると柔らかくていい匂いがしてきた。
「なにこれ、いいにおい」
別にぬいぐるみが好きなわけではないがこれは癒される。抱っこして顔を埋めたまま横になると次第に瞼が重くなり意識が薄れていった。
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