闇の小道

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 小道の向こうの森から現れた彼は、凄く懐かしい顔だった。  小道の向こうの森から現れた彼女は、凄く懐かしい顔だった  私は彼に強く抱き締められた。今まで誰かにこんな力で抱き締められたことはない。  僕は彼女を強く抱き締めた。今まで誰かをこんな力で抱き締めたことはない。  私たちは、闇の小道で再び出会った。  僕たちは、街に戻って優しい明るさに包まれることも、丘に向かってこれからの明るさに包まれることも忘れて、戻ることの出来ない闇の中を歩き始めた。  ずっと2人で手を繋いで。
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