ある日の放課後

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しばらくすると、こいつは離れてまた俺を見つめてきた。 「俺の事その…好きなの?」 自分で言っててなんて恥ずかしいことを聞いたんだって我に返り顔を背けたくなる。 手で固定されたままだから無理なんだけど。 「好きだよ」 が、目の前にいるこいつはなんのは地雷もなく堂々と言ってきやがった。 「お前は?」 「わかってんだろうが…」 わかってるくせにそうやって聞いてくるそのそこ意地の悪いところ、昔と変わってないな。 「す、すす…好きだ…」 長年ずっと心に止めていた気持ちを初めて、表に出した。 引かれるかもって隠してきてたのに、こいつはそれはもう幸せそうに笑顔で受け止めてくれた。 多分俺たちはこれからもずっと一緒なんだろうってこの時またそう確信した。 END
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