第二章 生徒会長の秘密

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 ソラは明香に説明を求めるように視線を向けると、彼女はちろりと舌を出していたずらっぽい笑みを浮かべる。 「あはは、実は今日、新作ゲームの発売日で……彩香に授業を出てもらって買いに行ってました」  双子の妹に代理を頼んでゲームを発売日に購入しに行くという、普段の明香のイメージとかけ離れた事実を聞き、ソラは固まったまま動けなかった。 「明香は普段からこうなのよ。諦めて」  ガラガラと音を立てて崩れた生徒会長のイメージに、妹の彩香が追い打ちをかける。  彼女は事あるごとに代理を頼まれているようだ。 「だって、ゲームは自分で買いに行かないと! 彩香に買ってきてもらうんじゃ、ワクワク感が半減しちゃうじゃないですか」  明香なりのポリシーがあるらしい。  胸を張って語る彼女を見て、彩香はやれやれというようにため息をついた。 「それで、ソラ君は私にご用でしたか?」  思い出したように尋ねてきた明香に、ソラはやっと我に返る。 「あー、並木先輩が二重人格ってうわさがあって。直接聞いてみようかなって」 「ああ、それなら多分私のことね。たまに明香と入れ替わっているから」  一瞬で疑問が解決してしまう。  いや、二人を見た時から答えはわかっていた。  それでも、わざわざソラが口に出したのは、明香に会いに来た本当の目的を悟られないためだ。
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