第二章 生徒会長の秘密

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 胸焼けしそうなクリームまみれのココアに口をつける夏世を、夜深は苦笑いで見ていた。 「もうご飯できるよ。片付けて」 「はーい」  ソラに返事をして、夏世はテーブルの上に並んだ教科書とノートをしまう。  片付いたテーブルを夜深が拭き、すぐに食事が並べられた。  具沢山のスペイン風オムレツに、ホワイトシチュー、温野菜のサラダ。  彩り豊かなおかずが並ぶ。 「オムレツ、ケチャップがオーロラソースか好きな方で食べて」  2種類のソースを用意したソラ。  夏世はオーロラソースを取り、オムレツが見えなくなるくらいかけた。  加減知らずな様子にソラと夜深は苦笑しながら、それぞれオムレツを取り分ける。  三人は声を揃えて『いただきます』をして、食べ始めた。 「そういえば、今日、生徒会長さんの雰囲気がいつもと違ってたね」  黙々とオムレツを食べていた夜深が思い出したように口を開く。  明香と入れ替わっていた彩香に会ったのだろうか。 「あ、それ、私も思った。何か今日の生徒会長さん、クールだったよね」 「クールっていうか……うん、ちょっと近付き難い雰囲気だったのは確かだね」  夏世の言葉を言い直そうとした夜深は、しっくり来る、言葉が見つからず曖昧に答えた。  並木姉妹の入れ替わりを知っているソラだが、彼女たちの秘密を勝手に話すことはできないため黙っている。  
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