第二章 生徒会長の秘密

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「そうそう、生徒会長さんの二重人格のうわさ。もしかして、七不思議のうわさはそれを上書きするために流されたのかもしれないね」  夜深は思い出したように口にする。 「うーん、私は違うと思うな。生徒会長さんがそんな事するメリットなさそうだし」  夏世がオムレツのおかわりを皿に載せながら夜深の考えを否定する。 「まあ、たしかにメリットはないかも」  夜深も納得したのか頷いた。 「でも、うわさを新しいうわさで上書きするっていうのは有り得るかもね」  夏世は何か思い当たることがあるのか、ぼそりと呟く。  しかし、夜深には聞こえなかったのか、追求することはなかった。 「ソラ、明日のお夕飯は生姜焼きにして! お肉食べたい」  食事が終わり、食器を片付けながら夏世はおかずのリクエストをする。 「夜深が良いなら、そうしようか」 「作ってもらう立場なのにおにいに文句は言わないよ」  夜深の承諾もあり、明日の献立が確定した。  リクエストが通った夏世は鼻歌を歌いながら洗い物を進める。 「あ、明日は少し帰りが遅くなるかも」 「そういえば、今日も遅かったよね。帰り、私と同じ時間だったし」  明香との約束を思い出したソラが、水守姉妹に伝えると夏世につっこまれた。 「もしかして、生徒会長さんとお話してた?」  ソラが帰ってきてからのやり取りを思い出したのか、夜深も口を出す。
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