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「あ、あの……どこへ?」
店を出て、さっきとは違うエレベーターに乗り込んだ。
東條さんは48階を押した。
一体、どこに行くつもりなんだろう?
エレベーターを降りると、東條さんはずんずん歩いて行って、あるオフィスに入って行った。
(わぁ…!)
何のオフィスかはわからないけど、デザインも置いてある家具や照明もすごくおしゃれな雰囲気だ。
オフィスに入った途端に、圧倒されてしまった。
「お帰りなさい。」
東條さんはお辞儀をした女性に微笑み、片手を上げた。
え?もしかして、東條さん…ここで働いてるの?
東條さんは、さらにオフィスの奥へ歩いて行く。
そして、最奥の部屋の扉を開いた。
「まぁ、座ってよ。」
「は、はい。」
ここもまたスタイリッシュな部屋だった。
シンプルで一切無駄がないって感じ。
「とりあえず、君のデータを入力して。」
東條さんはそう言って、私の前にはノートパソコンが置かれた。
画面を見ると、履歴書みたいな入力項目が出ていた。
「あの…なぜ、こんなものを…」
「なぜって、そりゃあ、雇うんだから、一応、履歴書はいるでしょ。」
(……雇う?)
今、雇うって言った?
え?どういうこと?
「え…あの…雇うっていうのは…」
「君の夢はこのビルで事務の仕事をすることなんだよね。
だから、その夢を叶えるために、僕が君を雇う。
……問題ないよね?」
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