あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

14/129

167人が本棚に入れています
本棚に追加
/129ページ
* (はぁ…今日はいろいろあったな。) 興奮し過ぎたせいか、帰りの記憶はまるでなかった。 それでもなんとか帰って来たけど、やっぱりまだぼんやりしてて、家族にも心配されてしまった。 だけど、ベリーヒルズで働くことはまだ話してない。 話したい気持ちは強いんだけど、万一、私の勘違いとかだったら恥ずかしいから。 制服はないから、着るものはなんでも良いらしい。 でも、一体、何を着ていけば… オフィスでは、混乱してたから、他の人のことなんて目に入らなかった。 あの綺麗なお姉さんはスーツだったけど、東條さんはラフな格好だった。 そうそう。あのお姉さんは東條さんのことを『社長』って呼んでいた。 東條さん、まだ若いのに社長さんだったんだ。 それも、ベリーヒルズヴィレッジのオフィスのだよ。 まさに、雲の上の人だ。 アクシデントがきっかけだとはいえ、そんな人と出会い、雇ってもらえるなんて、まだ信じられないよ。 オフィス…すごくかっこよかったなぁ。 以前働いてたところとは、全く違う。 明日から、私、あそこで働くんだね。 はぁぁ…幸せで胸がいっぱいだ。 結局、その日はいろんなことを考えて…明け方になるまで眠れなかった。
/129ページ

最初のコメントを投稿しよう!

167人が本棚に入れています
本棚に追加