星降る夜に首飾りを

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私は初めて星降りを見たあの日、最後に悪鬼の少女が言ったことを本当は覚えている。 「本当に今いる世界が辛くなったら、今度こそあなたを殺してあげる」 だけどそんな口約束を達成させてしまうほど、私は善人ではない。 私の隣には少女がいた。白っぽいような虹色のような色をした髪を伸ばして、透けるような白い肌に瞳の色と同じ紺色のワンピースを着ている。 表情のない美しい顔は、月明かりの元で見たときより一層美しく、人らしさに欠けていた。まるで生きた人形のようだ。その首にはネックレスが光っている。 なんて美しい少女だろう。記憶と違わない。もしかするとそれ以上かもしれない。会いたくてたまらなかった彼女を、人間を魅入り殺すという悪鬼を。従順に従わせていることにゾクゾクする。これが支配欲が満たされるというだろうか。 私の手は相変わらず白くはない。 そして少女と私の、どちらが悪い鬼かは誰も知らない。 【 悪鬼捕縛用 ネックレス 】使用方法 悪鬼に遭遇したら気づかれないよう悪鬼の首にこのネックレスをかけてください。捕縛の魔法に気付かれずに装着できたら夜明けの最初の光を当てないようにしてください。そうすれば誰にも気づかれず、悪鬼はあなたの生活に溶け込むでしょう。美しい悪鬼は一生あなたのものです。
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