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タブレット端末の画面いっぱいに、翔太の笑顔がこぼれる。日に焼けて、ちょっと男っぽくなったかな? ああもう、近い近い。鼻の穴の中まで丸見えだってば。
「かんぱーい!」
「はあい、かんぱーい」
風呂上がり。冷房をきかせたリビングで、冷凍庫で冷やしておいたグラスに注いだばかりのビールを片手に、私の頬が緩む。
「しょうちゃん、もうおふろ入ったの?」
「うん! これのんだら、はみがきするんだ」
「えらいねえ。もうはみがき、いやいやしないの?」
「しないよ! ぼく、もうよんさいだもん!」
「あらあ、かーっこいいんだー、ねえしょうちゃ」
言いかけたところで、映像が固まった。やれやれ、と私はひとりごちた。
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