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少 女
昼と夜の隙間にある、この夕暮れという時間。この時に押し寄せるもの悲しさと刹那さはなんだろう?今でも発狂しそうになる。
そんな衝動を抱えながら、僕はいつも公園のベンチから夕陽を眺めた。
認知症の方は夕方になると落ち着きなく徘徊したり、家へ帰るためにごそごそと荷物をまとめ始めることがあるという。赤ん坊も夕方になると、不思議と泣きだすことがあるという。僕の衝動も、それと同じなのかもしれない。
夕暮れは人の記憶をまさぐり、哀愁に誘う力があるらしい。
しばらくして夕日が沈み終わる頃、僕の心は波打つのをやめ、次第に落ち着きを取り戻す。毎日この繰り返し。もう何年も続いているのに、慣れることができない。もの悲しさと焦燥感と、自責の念に駆られ続けている。
あの日、父と母と亡くしてから、ずっと。
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