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「さて、下半身はもう終わりよ。 次は上半身にうつるわ」
少し名残惜しい気持ちもあったが、どちらかというと下半身よりも上半身のほうが、体がこわばっている感じがする。
もしこのこわばりがとれたらどうなるのだろうという興味の方が強かった。
ついにマッサージは、上半身へとうつった。
「ちょっと服を脱いで下着だけになってくれるかしら?」
私は素直に従い、またうつ伏せになった。
またアリスは、オイルを手にしっかりと馴染ませた後マッサージを再開した。
尾てい骨のあたりから、背骨をすーっと沿って肩甲骨周りまでゆっくりと揉捻しはじめた。
「あっ」
私は色気付いた声を思わず漏らしてしまった。
しょうがない、このときの快感は下半身で味わったものとは比べ物にならないほどの快感であったからだ。
本当に今までの悪い憑き物が一気にとれていくような感覚を味わった。
アリスの手が私のツボにふれられるたびに一つ、また一つ体のこわばりがとれていく。
逆にこんなにも体がこっていたのかと私は驚かされた。
思えばこの数ヶ月―――心身共に疲れることばかりが続いた……。
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