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「なるほど……でももうひとつのものはわかります、お茶という高価な舶来品でしょう」
「よくご存知で。 そうですもうひとつはお茶ですわ。 マッサージの前に飲んでいただくと、より効き目が増しますので」
私は見慣れない物たちに目を輝かせ、これはなにをするもの?と一々尋ねるたびに胸をときめかせた。
「それではお茶をお淹れしますわ。貴方火を炊くことはできまして?」
「はい!料理をするぐらいの火なら。今日錬金術師になるための講習で習いましたので」
私は暖炉に薪をくべ今日習った通り、小さな火を起こしてみせた。
彼女は私のおこした小さな火を使い、ヤカンで水を炊いた。
「水が沸騰するまで、なんで私がここに来たかお話しようかしら」
ちょうどいい湯加減になるには少しばかり時間がかかるらしく、それまではしばらくは暇だからと言った。
「聞かせてください」
「まあ大した理由ではないのだけれどね。 ここ数ヶ月私ぐらいの年の女の子が、ずっと同じ部屋に泊まっているから。 そのなんでしょう、
友達になってほしいなと思って。 それで、疲れているだろうしマッサージでもしてさしあげようかなと思いまして」
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