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豪快かつ鮮麗された突きだった。『煉光の剣』でもある分鋭さ、硬度は並みの剣とは比べ物にならない。
───なのに、
「うッ…!?」
レビックの突きは、長剣の先端は教科書の表紙に触れてそれ以上進まない。鉄板とも違う独特な感触が肩まで走り、ユラシルは教科書で剣を受け止めたまま話す。
「これが『ワールド』を使った物質硬化だ。ただの紙でも『ワールド』を流し込めばここまで固く変化させられる」
「……『ワールド』使いには手も足も出ない、騎士たちが話している意味を今知ったよ」
「お前にはまずはこれを会得してもらおうかな。剣は使い続ければ刃こぼれしちまうが『ワールド』を流すだけでその心配が無くなる。まぁ、相手が『ワールド』を使うなら刃こぼれどころの話じゃ済まないことにもなるが使えないんじゃ相手にもならない。で、これを会得してさらに鍛練を積めば……」
ユラシルが地面を踏み鳴らす。直後にレビックの長剣、その真下から地面が突き上がり軽く弾き上げた。
「こんな風に形状変化も可能。ただし、生み出すことは出来ないぞ?あくまでも実物を変えることが出来るだけだ、掌から火や水は出せない」
「す……すごい…!やっぱり『ワールド』はすごい力だね、ユラシルくん!」
「この段階まで進めれば自然変化はアリッシュに聞いた方がいいな。あいつはこれが得意で、俺はあんまりそういった小難しい操作が合わないんだ」
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