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「こいつの教え方が下手くそすぎて何一つわかんねえんだよ。どうやって『ワールド』に気づけるのかもわかってねえ」
「『ワールド』の指導なんて熟知してなきゃ無理な話だからな。レビックは感覚でやってるっぽいし、指導は厳しいだろうぜ」
「んー、自分なりの解釈で説明したんだけどなぁ…」
「その解釈が曖昧すぎんだよ…」
「まぁいいや。お前らもそのつもりならこいつらと一緒にやってみろ」
「ちなみに、今は何をしていたのかな?」
「『ワールド』は世界中に満ちた力だけど人間にもある程度は宿ってる。体内のどこにあってどんな感覚なのかに気づく訓練だ」
「成果のほどは?」
「メイリーが掴みかけてる。他二人はまだダメだな」
「へえ、お前『ワールド』わかんのか?」
「えっ?い、いえ、まだはっきりとは……自分の中にあるのもわかってはいないんですけど、ユラシルくんが使った『ワールド』ならなんとなく感じ取れるようになりました」
「メイリーには一度メイリー経由で俺が『ワールド』を操ったからな。その名残があるんだろ。サラとシェリムにも同じように『ワールド』を流し込んでやったけど全然だ。やる気が無いな」
「あるわよ!!ありまくりなくらいだわ!!」
「同じくっす!!」
やる気はあってもうまくいかない。そもそもそんなすぐにわかるようになられてはユラシルの努力がなんだったのかと悲しくなるまであるのだからこれでいいのだ。
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