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「まぁすぐに扱えるようになるとは思ってねえからそれはいいが、『ワールド』を流し込まれる方がきっかけ掴むのにいいのか?」
「体感しなきゃわかんねえからな。バズギー、お前も体感してみるか?」
「どうやるんだ?」
「『ワールド』で殴る」
「は?」とキョトンとした顔のバズギー、そんな彼の腹にユラシルは拳を突き出し、拳が届かない距離でありながらバズギーの腹に見えない何かがぶつかり息を詰まらせた。
「ごヘッ…!?」
「こんな感じで痛みも一緒に流し込めば意外とわかるもんなんだが、それは『ワールド』を掴みかけてる奴だけらしい。それで気づけたのはメイリーだけだったからな」
「…………、リーバック、もう一回やってくれ」
「ん?おう」
言われた通りまた『ワールド』でバズギーを殴る。今度は来るとわかっていたこともあってなんなく堪えたバズギーは腹を撫で、
「……"今のが『ワールド』か?"」
「えっ、バズギー、もしかして気づいたのかい?」
「いや、なんつーか……」
「…………。バズギー、俺を見ろ」
ユラシルはバズギーに向き直り両手足を広げて立つ。バズギーはユラシルを真っ直ぐ見て、目だけを動かしユラシルの体を視線が伝う。
「………左手から変な空気を感じる」
「………」
「……ん、腹にも同じのがある。今"移動させたよな?"」
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