104人が本棚に入れています
本棚に追加
───それから夕暮れまで指導は続き、今日はここまでとユラシルが告げて解散となった。
「ユラシル、もっと教えてほしいんだけど。出来れば個別で」
「あん?」
「ずるいっすよサラさん!僕もまだわかってないんすから抜け駆けは無しっすよ!?」
「今日は終わりだって言っただろ?また明日だ明日」
「むぅ…」
「明日っすか……なら、一人でも出来そうなことって無いっすか?」
「今のとこ一人でやれることは無い………そうだった、メイリー!それとバズギー!」
「何?」
「あ?」
「お前ら家では『ワールド』の感知やるなよ、操作出来るまで自主練は禁止だ」
「なんでだよ?」
「『ワールド』は世界中に満ちてる力だって説明したよな?まだ曖昧なお前らが迂闊にやっちまうと周囲の『ワールド』を一気に感知して脳が負担に負けるんだ。下手すりゃ焼ききれて廃人になるぞ」
「っ…!?」
「マジかよ…」
「確かにそうだね、僕も何度か体験したことがあるよ。力量に合わない『ワールド』の感知で発狂したこともあるし、気絶したこともある。その時僕の近くに『ワールド』を使える騎士がいたからなんとかなったけど、一人でやるのは危険すぎるよ」
「……わぁった、おとなしくしとく」
「わ、私も…」
「気をつけろよ、『ワールド』はいいことばっかりじゃないからな。じゃあ解散、明日もやるならここに来いよ~」
最初のコメントを投稿しよう!