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改めて。僕の名前は東野孝太郎。
約2年前から楽曲に歌詞をつける作詞家として活動している。
東堂と東野、二人とも東だから読み方を変えてAZUMAとしてネットで曲を始めた。最後に僕ひとりの短い曲だけをアップロードして、AZUMAは永遠に幕を閉じた。
それは間違いなく2人の曲だった。
林くんが僕たちの曲を起用に叩いて歌っていたのを知った僕は、初めて僕たちの曲を誰かが扱ってるのに触れた。それは、思っている以上に感動した。
ありがちな表現だが音に色がついたようだった。
僕は自分の曲が歌われることに興奮した。僕が求めていきたいことはこれなのだと本能で理解した。
僕が、言葉にして伝えられなかった心を音に乗せて昇華させてたけど、違う誰かが言葉にしてくれる。
僕の気持ちが他人の言葉で僕の中に戻ってくる。
ああ、僕の気持ちは僕に戻ってくる。
僕はここにいていいんだって気にすらなる。
僕がため込んだノートの言葉を、あれから昇華しきれなかった気持ちを、また歌詞にできたら誰かが歌ってくれたら。
僕はそのために生きていけるかもしれない。
最後にアップロードしたラブレターは、
東堂へのメッセージのつもり。やっぱり一言言わなきゃって。一方通行の手紙だからさ、まるでラブレターだなって曲名をつけたんだけど、ファンからのコメントで、ラブがないのにラブレター?って突っ込みが結構合ったよ。僕も大概、今でもセンスがないみたい。
あと久しぶりだったからさ、上手く作れなくて。無理やり押し込んじゃった。いきなりの卵は、反省してる。
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