静かな悲鳴

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静かな悲鳴

入った途端蹴り飛ばされた。 「いきなり何すんだよ」 いつもと違う事をしてきた事に驚きを声に出してしまった。 もう教室のような笑顔はないコイツは相当ご機嫌ナナメなようだ。 「おい。お前は黙って私にストレス発散人形として使われてればいいんだよ」 そう顔を歪ませながら私をまた蹴り飛ばした。 彼女は毎日放課後私をストレス発散人形と言い殴ったり蹴ったり色々する。 外面はかなりストレスが溜まるらしい。 「お前のせいでくだらない決まり事ができてこっちの身にもなれよクソ女」 まぁ毎日悪口や愚痴日頃の溜まったストレスを吐き出して飽きないな。 そう思いながらただひたすら耐える。 家での出来事に比べればか弱い女の蹴りや拳などマシだ。 歯を食いしばりながら終わる事を待つただひたすら。 私を殴る音とコイツの言葉になっていない声が響く時計の音と共に。 どのくらいたっただろうすすり泣く声が2人だけの空間に響く。 終わった。 泣き声は終わりの合図と言ったらいいのか分からないが毎回コイツは最後に泣くのだ。 そして無言で私に手当てをし謝る。 優等生な面と暴力性のある面は2人の人間が1つの身体にいると同じなんだろう。 だから何かでスイッチが押されれ暴力性の面が出てもスイッチがきれれば優等生の面が出て謝り手当てをする。 そして悲しそうな笑顔で「またね」と手を振る。 2度と会いたくない今日もそう思いながら背を向け歩いた
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