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人工的な光は消され、幻想的な光が揺蕩う空間。
この景色を見たい。
それは、長年持ち続けた彼女の願い。
この景色を見た彼女はどんな顔をするのだろう。
どんな表情で
どんな思いで
その心に誰を想い描くのだろう。
想いが景色に溶けていく中で
隣にいて欲しいと願う相手ではないだろう自分を認識した時
彼女はどんな顔で俺を見るのだろう
切なさと苦しさが混合する中
変わらず浮遊する幻想的な光
綺麗な光の線を無数に作っては
微かに消えゆく儚さは
儚いからこその美しさがあり
隣に座る君を想って
少しだけ泣きそうになった
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