スイッチ

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ちゃぷちゃぷ という水の音が聞こえる。 夜眠る前、朝のまどろみの時間にはいつもこの水の音が聞こえてくる。 「おはよう」 リビングに入ると、テーブルの上には朝食が並び、お父さんとお母さんが既にご飯を食べ始めていた。 「今日はゆっくりね?体調は大丈夫なの?」 お母さんがお父さんにデザートのリンゴが乗ったお皿を渡しながら、ちょっと不安そうな顔でぼくの方に目を向ける。 「うん、大丈夫だよ」 「ならいいけど」 スッキリとしない顔でぼくを見つめるお母さんの視線に気付かないふりをして、ぼくは自分の席に座って朝食を食べ始める。 「何かあったらいつでも言ってくれよ」 朝食を食べ終えたお父さんは、ぼくの肩をポンと叩くと朝の支度をするためにリビングから出て行ってしまった。 ぼくは今日、そんなに体調が悪そうなんだろうか。
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