君の思い出

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未来の事なんて、何も考えてなかった。 一緒に居れば楽で。 でも、毎日一緒にはいない。 好きなものが同じで。 嫌いなものは違った。 一緒に行ったライブ。 ほんの少し、リズム感のない君。 私はそれが嫌で。 でも、可愛いと思っていた。 悔しいけど。 立ち寄ったDVDのレンタルショップ。 見つけた映画のタイトルを手に取った。 あぁ、コレは君と見に行ったヤツだ。 懐かしいな。 あの頃、月に数回した、映画館のハシゴ。 洋画、邦画問わず、恋愛ものから、ホラーまで。 一緒に笑って、一緒に泣いて。 それから、手をつなぎ合って恐怖映像に目を覆った。 お互い握りしめた手に、くっきりついた指のあと。 それを見せ合って、2人、思い切り笑った。 あんなに怖がったあとなのに。 そんな映像忘れたように、平気でご飯食べに行ったりして。 食べるかしゃべるかどっちかにしようって思うほど。 2人の口は良く動いた。 一体何を話したんだっけ? きっとそれはとてもどうでもいい事だったみたいだ。
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