40人が本棚に入れています
本棚に追加
二人の理想
「……もうすぐだね?」
太陽の日差しがリビングを照りつける中、朝食のパンをかじりながら、春樹は父親に問いかけた。
「ああ、もうすぐつながる。今日の夕刻」
――秋菜に会える――
「いよいよ今日ね」
――ウォウ!――
暗闇の街灯の下、散歩に出た秋菜は興奮するハルを撫でながら、昔を思い出していた。
――春樹に会いたい――
人が人に寄せる想い。それは尊く、次元を超えてつながる。
勇気と決意。それは時空を、宇宙を変える可能性を秘めている。
僕が変える
私が変わる
「いつか二人の理想を求めて、ひとつになる世界を」
赤い果実の実る日が訪れる。
最初のコメントを投稿しよう!