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「魔法の宝箱」
児童書や絵本を読んでいる時のうとうとする感覚が好きだ。
現実と夢が、大人と子どもの境界が溶け合って、起きているけれど同時に夢をみているような、ふんわり幸せな心地になる。
ホットミルクでできた星空の海や、どこまでも透き通る空想の海に包まれるような、静かにふわふわ泳いでいるような感覚。
どきどきしてわくわくして、ページをめくるたびに夢が広がる。ざわざわして温かくてきゅっとして、笑顔もあれば時折泣きたくもなる。その涙は時によって懐かしさでも悲しみでもありさまざまで。甘さも喜びも痛みも、その全てを包み込むような眼差しでそこにあるものとし描かれている。
小さなページに無限大に広がる世界。
ひらけばいつだって魔法をかけてくれる、優しい魔法の宝箱だ。
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