ビードロのかけら

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「私の魔法」 メイクは魔法だ。 ふんわりした肌にチーク、くるりとしたまつげ、そっときらめくアイシャドウ、柔らかにつやめくリップ。 なりたい姿に変身できる、それはまるで子どもの頃に憧れた魔法少女のあの子のようで。だけどそれらは大人への憧れを形にしたものでもあって。 懐かしい香りのするおしろい。 あの時大切にしていたコンパクトは本物より本物な宝物だった。 メイクをしている時は、憧れていた少女の私と女性の私が溶けて混ざり同時に存在している。限られた少女の刹那な時間。だけどあの時のどきどきやきらきらの魔法はいつまでも生きている。 パールはそのときめきを乗せた、ささやかなきらきらの魔法。 あの日の思い出と憧れをきらめかせ、今日も私は魔法をかける。
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