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「おーい、要いるかー?」
ただの上司と部下だと言うのに、またもや変な妄想が暴走していた。高藤課長が家の中に向って、誰かを呼んでいる。
要って誰だろう?
はっ、もしや、あのパンツの持ち主?!
高藤課長の彼女さん?
程なくして、トトトと軽い足音と共に現れたのは妙齢の女性、ではなく、小学校低学年と思しき男の子だった。
可愛い!可愛すぎる!
切れ長の目に通った鼻筋、薄い唇ってどれをとっても高藤課長にそっくり!高藤課長のミニチュア版だみたい。こんなにそっくりって、もしかして、この子、高藤課長の隠し子?!
「……隠し子じゃないから。」
「えっ、私、声に出してました?」
「うん。結構ハッキリ。ちなみにタクシーの中でも声出てたから。パンツを被るとか、なんとか。」
「ゔぇっ?!」
しまった。心の声がダダ漏れてしまっていたらしい。
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