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幸い廊下に出た所で、男子トイレから出てきた高藤課長を発見!ゴメンなさい、高藤課長。こんな所まで探しにきちゃって。変態とか思われたらどうしよう?
「あのっ、高藤課長、すみません、お客様から急ぎのお電話が。保留中なんです。」
「了解、ありがとう。」
そう言って、切れ長の目をやや細めニコッと笑ってくれた高藤課長の笑顔が素敵過ぎて、一瞬ボーッとしていた。颯爽と廊下を歩く高藤課長の後ろ姿に見惚れていたら、課長の上着から何やらポトリと廊下に落ちたのが見えた。紺色に白の水玉模様のハンカチの様だ。
「あ、落としもの……」
と言いかけて止めた。急ぎの電話に出てもらうのが先だものね。ハンカチは私が拾って届ければ良い。そう思っただけなのに……。
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