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ロッカールームに駆け込み、急いで着替えている間も、高藤課長の「待ってるから」が脳内でエンドレスリピートされて、心臓のドキドキが煩い位だった。
高藤課長と二人っきりで食事なんて、これはもしかして夢なんだろうか?
だけど、ビルを出るとちゃんと高藤課長が待ってくれていて、フッと軽く笑って「じゃ、行こっか。」なんて言ってくれるんだから。これはやっぱり夢じゃない。
そして、あのパンツも…。やっぱり夢じゃないんだよね?食事って、もしかして“口止め″
なんだろうか?
「あの、高藤課長、どこへ行くんですか?」
「ん?内緒。着けば分かるよ。」
うっ、内緒って、その艶っぽい流し目で言われたら。熱でも出たんじゃないかって程、顔中カーッと熱くなる。私がボンヤリしている間に高藤課長はタクシーを停めていた。
「ほら、乗って」
促されるままに乗り込んだ車内、高藤課長は終始無言だった。
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