1.半年ぶり。

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 男の中を味わうように、指を動かした。  初めは引っ掛かるように進んでいた指も、男の唾液を(まと)い、すぐに滑るように動きだした。    指の根元まで、ゆっくりうずめ、舌のざらつきを、歯の硬さを、唇の裏のつるつるとした粘膜(ねんまく)を、指で感じながら引き抜いていく。それを繰り返すたび、唾液が満ち、俺の欲を()き立てるような、淫猥(いんわい)な音を鳴らした。  男の目を見ながら、指を出し入れする。  ゆっくり、ゆっくり、何度も、何度も……。
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