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視界の端。男の顔が、わずかに映る。
――瞬間、くだらない悦などすぐに吹き飛んだ。
霞がかった、淡く甘い夢の世界から、どぎつい原色の現実世界に、一気に引きずり戻されたみたいだった。
あぁ、ムカつく……。
表情筋をどっかに忘れてきたみたいな、のっぺりした顔しやがって。その綺麗な顔を、くしゃくしゃにして、甘い声で鳴いてくれりゃ、クソ可愛くて堪んねぇのに……。
快楽じゃなくてもいい。もう、拒絶でも苦痛でも、なんでもいい……。
その顔を、めちゃくちゃに……、めちゃくちゃに、歪ませてやりたい……。
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