3.数十分ぶり。

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 そんな印象とは逆に、男はとにかく丁寧にオレを抱いた。  気持ち悪いくらい、優しかった。  常に声を掛け、気遣った。  オレの体に真っ赤な舌を()わせ、体中を()めまくった。    ヘビみたいだと思った。  もし男が舐めたところに、男の舌の色が付くなら、オレの体は、全身、真っ赤に染まるんじゃないかと思った。  砂糖を大量に入れたコーヒーみたいに、甘ったるいセックスだった。 「ねぇ、俺と付き合ってよ」  男が言った。  それから四ヶ月くらい、オレたちは付き合っていた。
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