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「あなたにこんな可愛い子がいるとは……いや失礼」
私が思ったけどわざわざ口にしなかったことを、ユウガオは平然と言ってのけた。何だか少しスッキリした。
「ありがとうございます。しっかりと目に焼き付けました。必ず見つけて戻って来ます」
タカオは相変わらず"正義"という言葉をそのまま人間の姿にしたようなクソ真面目で、面白みの欠片もない。
この優等生過ぎる勇者との2人旅だったらきっとつまらなかっただろうけど、不良感漂う相棒ポジションの剣士がいるからこそ、絶妙のバランスが取れているのだ。
「さて、出発だ!」
「おう」
「……」
私たち3人は、魔族がいるかもしれない森で迷子になったドジで間抜けなお嬢様を探すため、集落を出発した。
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