私の世界

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 その心配は薄れてきている。  この世界には私に笑顔を向けてくれる雅美ちゃんがいる。  お母さんもお父さんも私が別人だなんて、これっぽちも思っちゃいない。  私は乗り切って、そしてチャンスをもう一度手に入れたのだ。  今度こそ……今度こそ私は雅美ちゃんに想いを告げて……そして……。 「晶ちゃん、またぼーっとしてるよ? 何か心配事があるなら相談してね?」 「ありがとう、雅美ちゃん。私は雅美ちゃんがいてくれて、ほんとに幸せだわ」 「私だって。晶ちゃんって親友がいるの、凄く幸せ」  ニコッと笑う雅美ちゃん。  私も笑顔を返した。 「それでね、晶ちゃん。実は私、相談したい事があるの」 「それって……」  何? と尋ねようとしてすぐに思いとどまった。  そうだ。この世界は私が元いた世界とよく似ているんだった。  きっと恋の相談に違いない。  けど、考えるんだ私。  これはつまり、雅美ちゃんの笑顔を独り占めするチャンスがもう一度巡ってきたという事だ。  その為にどうすればいいのか……。 「ねえ、雅美ちゃん。その話是非詳しく聞かせてね」 「うん、ありがとう」 「いいのよ……。私の為でもあるんだもの」  今度はちゃんと、時間をかけてやろう。  とりあえず、いなくなるべきは雅美ちゃんの恋の相手かな……。
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