『羊を騙す狼の様な狡猾さ』

3/21
前へ
/264ページ
次へ
 公園を通り過ぎると、四角に刈り込まれた垣根の向こう、似た様なデザインの家が四件並ぶ。  お揃いの様な見た目の家を見ながら、同じ業者が建築した家なのだろうかと毎度の様に考えてしまう。  この通りまで来れば、あと二十分程歩けば自宅につく。  自宅から学校まで徒歩で約四十五分はかかるのだ。  四件目の家を通り過ぎ右手に曲がると、進行方向側の歩道に設置してある自動販売機に、男が寄り掛かるようにして立っていた。   
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

309人が本棚に入れています
本棚に追加