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更に翌日の事、またもや二人で歩く学ランの中学生に遭遇した。今度は身長差のある組み合わせだ。右の中学生は170センチぐらいで成長期が終わりかけているぐらいだろうか、左の中学生は130センチぐらいで小学校4~5年生と見紛うぐらいだ。
「ねぇ、前の中学生なんだけど…… どっちが受けでどっちが攻めだと思う?」
また始まった。こんなクイズを町中でやってるだけで恥ずかしいから勘弁して欲しい。
「デカい方が攻めだろ? で、小さい方が受け」
家に置いてある同人誌でもこのパターンは多かった。それ故にこの答えには自信があった。
「外れ、アンタってホント何も分かってないのね」
分かりたくもねぇ。一体何を見たり読んだりすれば分かるというのか教えて欲しいものだ。
「小さい方がデカい方に挿入るのが良いんじゃない。小さい方は小さいのに無理して挿入るのよ! 前立腺にも届かないぐらいの大きさなのにデカい方を気持ちよくしようと頑張ってるのよ! 健気だと思わない?」
健気と言う言葉を家に帰ってから辞書で引いてみよう。多分今言った健気とは違った意味なんだろうな。
「デカい方の前立腺にも届かないから、ただ穴が無駄に広がるだけで痛いのよ、それでも小さい彼氏が好きって思いから気持ちいいように演じる姿が耽美だとは思わない?」
何が無駄に広がって痛いのかすら聞きたくない。それに耽美と言う言葉はこんな時に使っていい言葉じゃない。
「それでもお互い体くっつけて一つになっているのが尊いと思うのよ。二人で体をくっつけてぬくもりを共有するこれぞ愛だわ。あなたはいつになったらこの愛が理解出来るようになるわけ?」
ここまで嫁が言っているのは全て妄想である。嫁の中の妄想で作られた愛が理解出来るはずがない。
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