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知らねぇよ、あのやり取りはヒントにもなんねぇよ。この前の小さい少年と大きな少年の件が変化球的な回答だったのでそれを試してみることにした。
「小太りの少年が前立腺に届かないのに健気に奥に挿入るのが尊いんだろ?」
「外れ、太ってるからって埋まって小さいと思ったのなら発想が貧困ねぇ。わかりやすいビキニパンツ履いてるんだから観察しておきなさいよ」
分からねぇよ! 銭湯じゃねぇんだぞ! 何が面白くてビキニパンツの股間のもっこり具合を観察しなきゃいけないんだ! お前の薄い本だって学校のプールで絡み合うシチュエーションがあるんだから男子用スクール水着にはフィット感を増すためにスイムサポーターを下に履いていることぐらい知って欲しいものだ。つまり、もっこり具合はアテにならないということである(個人差あり)。
「正解は細い方が攻めで小太りの方が受けに決まってるじゃない。太ってると中も外も暖かくて包み込むような感じがするって言うじゃない」
言わねぇよ! どこの薄い本をソースにしたんだよ!
「あの二人は昔からの幼馴染でお互い惹かれているけど寛容性の無い世の中だから他の人には言えないの、だから人目を忍んで」
こんな事を公衆の面前で言うこいつこそ忍ぶべきでは無いだろうか。隣のパラソルにいる親子連れが聞いてないことを心から祈る。
ああ、屈託なく遊ぶ親子連れが羨ましい……
「全く…… いつになったらクイズに正解出来るのかしらね」
どっちが先に逝くかは知らんが俺は最期までこのクイズ正解できる自信がない。いつの間にか少年二人はいなくなっていた。
泳ぎ疲れたのと精神的に疲れたのもあり、俺はプールから引き上げようと思った。
「そろそろ帰ろうか」
「そうね、疲れたし」
泳いでないのに何を言っているんだ。
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