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⑴
目が覚めると、そこは見知らぬ世界であった。
何処から射しているのかわからないが、明るい光に包まれている。ほのかに暖かく、見渡せば美しい山や川、森がある。奥の方には海が薄っすら見える。
そして、前方に1人の女性がいる。
白い髪に、ベールのようなものを着ており、見るからに一般人ではない。僅かに微笑みながら、こちらへゆっくりと近づいてくる。
「ようこそ、お怪我はありませんか?」
いきなりの問いかけに、ボクは戸惑う。そんなボクを無視するように、彼女は続ける。
「私はレリフといいます。勝手な事で申し訳ないのですが、倒れていた貴方をここまでお連れ致しました」
「え?連れてきた?」
そもそも何処かで倒れていたということも知らなかったのだが、レリフという女性がボクを運ぶイメージも、理由も全くわからない。
そして、重要な問題が残っている。
「あの、ここは一体何処なんですか?」
それを聞くと、彼女は自信に満ちた声で言った。
「ここはアイポーツ。未来に不安を抱えることのない、素晴らしい世界です。」
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