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「……」
「なに? なにか抗議がありますか? すみません。大好きです。久住のことが」
「キスをするの、久しぶりなんです」
「へー。ちなみに俺も数年ぶりだけどね」
「はじまりのキスだっていうのに、そんな爽やかな顔して なんてキスをするの……」
ああ、そういうこと。ごめんね。可愛くて止まらなくてつい。
「じゃあもう一回」
今度はお望み通り、爽やかでじゃれるようなキスをする。それはそれで止まらず。
俺たちは数分間に渡り、その場を離れることができなかった。
はじまりのキス。
そうか俺たちは、これから始まるのか。
「私も会えなくて淋しかった」
そう言われてやっと、顔を見合わせて笑った。
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