盗聴器

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『盗聴器はこちらに設置されていました。』 『心当たりはありますか?』 テレビで盗聴器の特集が放送されていた。 私は同棲中の彼氏と一緒に見ていた。 私と彼氏はこの手の番組が好きなのでよく見る。 なので自分が借りる家には盗聴器がないか必ず調べている。 案の定なかったので安心していた。 「盗聴器怖いね。」 「本当だね。まぁでもこの家は住む前に調べたしないでしょ。」 「そうだよね。別に引っ越ししてから誰も家には入れてないし。」 前に住んでいた家は盗聴器があり怖くなったので引っ越したのだ。 家には友達や同僚をよく呼んでいたので、誰がやったのか心当たりがなかった。 「明日早いしもう寝るね。」と言い私は寝室へ向かった。 喉が渇いたので私は目が覚めた。 リビングの電気が付いていた。 私の彼氏は小説家なので夜遅くまで執筆している。 邪魔しないようにこっそり入ろうとドアに手をかけた瞬間――。 カチャ… 彼氏が電気プラグの所で何かしていた。 「そろそろ新しいやつ付けないとね。」 私は今日見た盗聴器特集のことを思い出していた。
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