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少し払うと言ったけれど、結局係長にご馳走になってしまった。 「……すみません。結局いっぱい奢ってもらっちゃって」 店を出て、歩きながら私は言う。足元がふらつくので、ゆっくりと歩いていた。 「いいって、このぐらい。気にすんな」 家に向かって歩き出す。 係長とのデートが終わりを迎えていた。 もう少しだけ、一緒にいたいなと思うのは、何故だろうか。 考えないようにして、ただ歩く。 5分ほど歩くと、すぐに係長のマンションに着くけれど、それをスルーして私の家に向かう。 「いつも送って頂かなくて大丈夫ですよ。係長も足元ふらついてるんですから」 「……心配だから送る」 そう言って歩き出す。 しかし、送ると言っても私と係長の家は近いので、すぐに到着する。 「いつもありがとうございます」 「……今日は色々付き合わせて悪かったな」
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