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「それあんまり大丈夫って言わないよ」
といいつつ、居酒屋のすぐ横にあるラーメン屋に入る。
ここのラーメン屋は美味しいから、躊躇いつつも、来るのは嫌じゃない。
結局、遥香と一緒にしっかりラーメン一杯を平らげてしまった。
「来週月曜日だけでもさ、コンタクトにしてみてよ」
遥香はまだ諦めてなくて、しつこく粘ってくる。
「やだよ。なんか気合い入れてるみたいで恥ずかしいじゃん」
会社終わった後、何かあるのかと疑われたくない。
「大丈夫だって。最初はそう思われても、続けていけばそれが普通になるからさ」
「月曜だけって話はどこいったの」
「ねえー、お願い。絶対にコンタクトの方が可愛いからさぁ。ついでに菜奈はショートカットの方が可愛いと思うよ」
段々と求めるものが増えてくる。ショートカットなんて、人生で一度もしたことがない。
「はいはい。気が向いたらするから」
「え、ほんと?じゃあ週明け期待してるね!」
ものすごく素直な遥香。気が向いたらやろう。いつ向くかはさておいて。
醤油ラーメンを食べ終えると、眠たくなった目を擦りながら駅に向かう。
反対方向の遥香とは改札で分かれて、ホームに向かう。
反対のホームの椅子に座る遥香を見つける。
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